チタン鍋は本当にいいのか──正直な結論

チタンの鍋は、いいものなのか。毎日台所に立つ人にとっては、答えはおおむね「はい」です。ただし「いい」の中身は、鍋に何を求めるかで変わります。チタンには飛び抜けて優れた点があり、その一方で、少しだけ慣れを求めてくる点もあります。

ここでは宣伝抜きに、実際に判断材料になる五つの軸——安全性、使い心地、耐久性、重さ、価格——で正直なところを書きます。

安全性について:文句なし

ここがチタンのいちばん強いところです。チタンは体に対して不活性な金属で、体内に何十年も留まる医療用インプラントに使われてきた実績があります。表面に安定した酸化被膜を作るため、酸にも塩分にも、調理中の化学変化にも反応しません。

そして何より、剥がれるものが最初から付いていません。フッ素樹脂加工の鍋で心配されるのは、多くの場合コーティングそのものです。コーティングがなければ、その心配は成立しません。

使い心地について:慣れれば非常に良い

正直に書くと、初日から手放しで使える鍋ではありません。しっかり予熱して、薄く油をなじませる。この二つを守れば食材はよく離れますが、冷たいまま食材を落として滑るように焼ける——という種類の道具ではないのです。

逆に、この手順さえ身につけば良い面が出てきます。コーティングのような温度の上限がないため、強火で焼き色をつける料理が得意です。ステーキや餃子の焼き目は、加工鍋よりはっきり出ます。

初日にいちばん楽な鍋ではありません。二十年後にまだ使っている鍋です。

耐久性について:ここが決定的

加工鍋との差がいちばん出るのがここです。コーティングがないということは、数年で寿命が来る消耗部分がないということでもあります。

金属のヘラを当てても傷になりにくく、IHからオーブン、直火まで移せます。買い替えの周期という発想そのものが、この鍋には当てはまりません。

一行でまとめると、チタンは「買い替えない鍋」です。最初に多く払って、そのあと払わなくなります。

重さについて:明確に有利

チタンは同じ体積の鉄やステンレスよりかなり軽い金属です。鋳鉄のフライパンを高い棚から下ろしたことがある人なら、この差はすぐに分かります。

毎日使う道具ほど、重さは効いてきます。丈夫さと軽さは普通なら両立しませんが、チタンはそこを両立させています。

価格について:時間をかけると強い

レジで払う金額だけを見れば、安い加工鍋のほうが確実に安いです。ただ、鍋の値段は買った瞬間だけで決まりません。

数年ごとに買い替える鍋は、その都度お金がかかり、その都度ごみになります。一枚を長く使う鍋は、この計算にたいてい勝ちます。料理をする回数が多い人ほど、差は開きます。

向いていない場合

公平に書いておきます。今いちばん安い鍋がほしくて、数年ごとの買い替えも気にならないなら、チタンを選ぶ理由はありません。予熱と油の手順を覚えるのが面倒だと感じる場合も、たぶん噛み合いません。

それ以外の人にとっては、欠点は小さく、利点は構造的です。

結論

チタン鍋はいいのか。安全性と耐久性と軽さについては、はっきり良い。使い心地は、慣れれば非常に良い。価格は、長く使うほど良い。

正直な留保は三つです。最初に少し練習がいること、使ううちに表面の色が変わること、そして最初の値段が高いこと。日常的に料理をする人にとっては、悪くない取引だと思います。

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